JC、入りません?(3)

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 今回はちょっと重いです。ここだけ読むとJCに入りたくなくなるのでご注意ください。

 さて、この年、私は仕事において「園長」に就任しました。それまでの「責任も無いけれど権限もない立場」ではなく、「責任も権限もある立場」で仕事をしたいと強く思うようになったんです。青年会議所において「変化」に対する柔軟な気持ちが培われたことも大きかったと思います。
 同時に某短大の非常勤講師も週に一度始めることになりました。幼稚園以外の世界を見るチャンスがあるのなら、積極的に利用しようと思ったのです。また、「教える」という立場に身を置くことで「教えることの難しさ」を常に意識できれば、それも園長の仕事のプラスになるだろうと考えたのです。
 さらに4月に待望の第一子が生まれ、生活のリズムとパターンが子ども中心のものへと大きくシフトしました。

 そんな記念すべき年に、私は青年会議所において「総務広報委員会の委員長」という役職を務めることになりました。初めての委員長職ですから俄然気合いも入ります。
 しかし、その気合いも空しく、委員会運営は惨憺たる結果でした。

 まず、委員会にメンバーが来ないのです。自分よりもキャリアのある委員が委員会に来てくれないのです。委員会の案内を出しても返信がなかったりと、まったくもって「盛り上がっていない状態」でした。
 また、広報誌の作成や各種郵送物の発送といった「作業」も多いのが総務の特徴ですが、こちらも委員会メンバーが揃わず、ひどいときは副委員長と2人で日付が変わるまで発送作業をしたこともありました。
 先輩に「委員長のやり方が悪い」と批判されたこともあります。今にして思えば確かにその通りなのですが、その時はやることなすことすべてうまくいかず、落ち込んでいたときだったので、「委員会に来ないくせに文句ばっかり言うな!」と本当に頭に来てしまいました。委員会も作業も事業もすべてが苦痛になり、単なる義務になり、本当に憂鬱な日々が続きました。

 ただ、そんな中でも「救い」はありました。時の副委員長、櫻井政伸先輩(お世話になったのでフルネームでご紹介します)。ほぼすべての委員会や作業に出席してくれました。私より人生においても青年会議所においても先輩でしたが、常に委員長を立ててくれ、そっと寄り添うようにフォローしてくれました。そして何度となく私の愚痴話に耳を傾けてくれました。私のJCにおける恩人のひとりです。
 それから時の副専務、山口さん。広報誌が完成して一息ついているところで「これ、間違っているよ」と鋭く指摘する山口さんには何度かキレそうになりましたが(^^)、おかげで大恥をかくことなくすみましたし、その観察眼には何度となく助けられました。

 委員会がうまくいかなかった原因を今、自分なりに分析してみると、私が「委員会をうまく運営しよう」と思っていなかったんだと思います。もちろん、その時はそういう意識は無いですが。
 まめに電話したり、足を運んだり、飲みに誘ったり・・・そんなことをする暇も必要も無いと思っていましたし、何度も電話しないと来ないような志の低い人は青年会議所にいるべきでないとさえ思っていましたから。先に述べた私の批判をした先輩も私のそんな姿勢を指摘したんだと思います。

 加えて、プライドが邪魔していろんな人に助けを求めることができなかったんです。他の委員長さんとのつながりはほとんどありませんでしたし、担当以外の先輩に相談するのも弱みを見せるみたいで嫌でしたし、結局自ら進んですべてを背負い込んでいたようなものだったんです。

 その年のクリスマス例会、褒賞において最優秀グループ賞を受賞した委員会は誰もが納得できるほど、勢いがあり、成果も出し、そして何より「楽しそう」でした。受賞の喜びを語る壇上の委員長をうらやましく見つめながら、「でも、オレの方が苦労したんだ。オレの方が修行したんだ」と無理矢理自分を納得させていました。でないと、本当に辛くて、悔しくて泣きそうだったんです。

 ちなみに園長一年目も大変でした。運動会の日程を巡って一部保護者から突き上げを食らい、「責任者」の苦労を身にしみて感じました。
 子育ては、夜泣きする子どもにキレそうになり、後で自己嫌悪に陥ることもしばしばでした。
 そんなこともあって、その年は負のスパイラルに取り込まれていたのかもしれません。

 もう二度と委員長はやるまい、そう決心しました。一生懸命JC活動をするのも、もう止めようとも思いました。ほどほどであればこちらも傷つかない。責任も権限も無い立場で卒業までのんびり過ごそう、そう思いました。

 ということで、翌年はヒラ委員で過ごしたかったのですが、どうしてもと請われて副委員長を務めることになりました。そしてやはりこの年も数々のドラマがあったんです。(つづく)

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